軟性下疳菌が感染しておこる病気で、激しい痛みを伴います。

日本国内での感染は非常に稀であり、海外での感染が多いことが特徴です。

この細菌に感染した場合、HIVに感染する確率が高くなることが示唆されており、注意が必要な性感染症のひとつとされています。

症状

男性、女性共に性器とその周辺を患部として同じような症状が出ます。

主な症状として、まずは豆粒くらいの柔らかいコブができた後、それらがつぶれて潰瘍となります。

潰瘍の表面は赤っぽく艶があり、破れた後にはリンパ節の膿が見られることもあります。

これらは触ると強い痛みを伴います。また、太もも付け根のリンパ節が大きくはれ、こちらも強い痛みがあります。

感染経路

軟性下疳の症状があらわれている個所に接触することで起こります。

このため、性的接触は直接的なものから間接的なものまで全て感染経路となりうります。

患部の潰瘍によりウイルスを含む体液に触れやすくなるため、HIVの様な感染症にかかりやすくなる、関係を持った人に病気をうつしやすくなります。

この病気は潜伏期間が短く発見が遅れる可能性は低いこと、激痛を伴うために性行為が困難となる場合が多いため多くの人に病気をばらまく可能性が低いことが特徴です。 

東南アジアやアフリカ、南米などの熱帯・亜熱帯地域で多く発生している病気であり、日本での感染は稀で東南アジアへの渡航者に見られる程度であるとされ、国内感染ではなく、国外感染が主です。

このため、海外渡航者に対して注意喚起がなされる性感染症でもあります。

検査法

患部が潰瘍のような症状を呈している場合は軟性下疳が疑われます。

症状が特徴的なため視診や触診による診断が容易であるものの、確定診断は病原菌の検出によって行います。

確定診断の方法は2通りあり、潰瘍の表面から検体を採取し染色する方法と細菌を培養する方法があります。

治療法

1週間以内の期間、抗生物質の服用や筋肉注射を行い治療します。

また、潰瘍の部分には軟膏を塗って治療します。

耐性を獲得する菌が早く出現する病気であり、治療の際にきちんと効果が表れているかを確かめる必要があります。

予防法

症状がはっきりと表れ痛みを伴うこと、潜伏期間が短いことから多くの人に病気を拡散することは難しいとされます。

基本的にはコンドームの着用により防止できます。

直接的行為の他に口腔を通した間接的行為でも感染するため、患部にただれが見られるような人とはあらゆる性行為を避けることが予防につながります。