淋菌

淋病(淋菌感染症)とは

淋菌感染症は、淋菌により感染する性病で、男性に多く、性風俗のオーラルセックス(フェラチオ)による感染が多いとされ、データによると25~29歳の男性の250人に1人が感染していると言われています。

男女ともに性器クラジミアについで2番目に多い性病となっており、更にクラジミアと同時に感染しやすいという特徴があるため非常に厄介です。

1回のセックスでの感染率が30%と高く、淋菌の感染者の20~30%はクラミジアに同時感染しているという調査結果があります。

男性の場合は、ペニスの腫れや排尿時の痛みなど症状が重いのが特徴で、女性の場合は無症状の場合もあり、症状が進行するまで気付かないことが多いと言われています。

放置すると男性は前立腺炎や無精子症、女性は卵管炎や骨盤腹膜炎を発症になることがあり、女性はそれによって不妊症や子宮外妊娠となるリスクもあります。

淋菌とは

淋菌(りんきん)Neisseria ゴノコックスgonorrhoeae)とは、ナイセリア属の直径0.6 ~1 μm のグラム陰性双球菌で腎臓形をした球菌はそれぞれがくぼんだ面で接しています。

線毛のある型と線毛のない型に分けられ、線毛は電子顕微鏡で確認できるが、光学顕微鏡では確認できないほど極細の構造です。

生きている淋菌は、この線毛を活発に動かし粘膜上皮に付着、粘膜下に浸入するものと考えられており、患者から採取した淋菌を血液寒天培地で培養すると、この線毛は消失することから病原性にはこの線毛が重要な鍵を握っていると考えられています。

1879年、アルベルト・ナイサーが発見してゴノコックス(Gonococcus)と命名したが、1885年にヴィルヘルム・ツォプフにより、ナイサーにちなみナイセリア・ゴノコックスと命名されました。

ナイセリア属の菌は全部で11種類あり、その内病原性のものは、この淋菌と淋菌と似た菌の髄膜炎菌Neisseria meningitidis (meningococci)があり、DNA の相同性は70%で、その他の9種類のナイセリア菌は全て口腔内に存在する常在菌(日本人の5~10%に常在)です。

常在菌(じょうざいきん)とは、主にヒトの身体に存在する微生物のうち、多くの人に共通してみられ、病原性を示さないものを指します。

両菌種による感染の臨床症状には違いが有り、淋菌は尿路性器感染症、髄膜炎菌は上気道感染の後に中枢神経系感染症(髄膜炎)をおこします。

淋菌は弱い菌で、粘膜から離れると数時間で感染性を失うため、日光、乾燥や温度の変化、消毒剤で簡単に死滅するので、性交や性交類似行為での感染が殆どですが、オーラルセックスによる淋菌性咽頭炎もしばしばみられます。

淋菌は、湿った部位を好み、主として人体の粘膜で増殖し、女性の場合には、膣・子宮・卵管といった生殖器官で増殖し、男女とも尿道・口の中・のど・肛門の中・目の結膜などでも増殖します。

また、淋菌は人とチンパンジーだけに感染し、白人は蒙古人(日本人も含む)よりも淋菌に対して感受性が高く、B血液型と関係するといわれています。

淋菌の抗生剤耐性菌が増え、新しい抗生剤や抗菌剤に対しても短期間に耐性を獲得することから在来の薬の効果が低下してきたという問題が有ります。

その理由として、東京でのオーラルセックスを主体とした風俗サービス(ファッションマッサージ・ピンサロ・キャバレーなど)が原因が考えられます。

無害のほとんどのナイセリア菌は口腔内・咽頭内で常在菌として存在していますが、これらナイセリア菌は、宿主の人が気管支炎や風邪などの感染症に罹患する毎に、医師から処方される抗生剤の被曝チャンスを頻回に受け、その結果、様々な抗生剤に対して耐性を獲得します。

かつて淋菌感染症にはペニシリンという抗生物質が非常に有効でしたが、使用開始から20年が過ぎた現在、淋菌自体にペニシリンに対する耐性ができて、効かなくなったのです。

オーラルセックスで浸入した淋菌は、親戚である口腔内のナイセリア菌と遺伝子組み換え(交差現象)を行い、容易に抗生剤耐性を獲得すると考えられています。

その後に開発された新しい薬に対しても次々に耐性化が進み、使用出来る薬が限られるようになっているそうです。

しかし、全く治療に使える薬が無いわけでは無く、1週間ほど薬を飲み続ければ治ります。

淋病(淋菌感染症)の症状

潜伏期間は2~7日程度ですが、感染しても症状が出るとは限ぎらず、特に、咽頭や直腸に感染した場合は症状がほとんど現れません。

男性の症状

男性の場合、主に感染する箇所は尿道で、尿道炎や精巣上体炎(副睾丸炎)などの症状が出ます。

具体的な症状としては、尿道からのうみや、排尿時の激しい痛み、尿道のかゆみや不快感、精巣上体の腫れ、発熱などが挙げられます。

男性だと、感染したあと2~7日ぐらいで、おしっこをすると痛く、膿(うみ)がでますが、痛みがなく感染に気づかない場合もあります。

膿は、ペニスから出る白色の分泌物で、この分泌物は時間の経過と共に濃いクリーム状になります。

治療せずに放置すると、前立腺炎や血精液症を引き起こし、精巣上体炎になって治療後に無精子症になることもあります。

しかし、淋菌感染症は症状が出るのが早いため、精巣上体炎にまで進むケースは稀です。

症状としては男性が尿道から膿が出る、排尿時に痛みを感じる、あるいは精巣が腫れたり発熱するといったものが挙げられます。

女性の症状

具体的な症状としては、膣からの分泌物が増え、おりものの増加や不正出血、下腹部の痛み、発熱、月経の異常や腹痛、排尿時に熱感や痛みなどが挙げられますが、女性の場合は自覚症状が少ないことが多く、本人が気づかないこともあります。

淋菌感染症は、女性の大半に症状が出ないことも多く、無自覚のまま、子宮や卵管がおかされ、感染したまま放置すると卵管炎や骨盤腹膜炎を引き起こし、子宮外妊娠や不妊症の原因になります。

女性の場合は子宮頸管に感染して、子宮頸管炎をおこし、尿道炎を併発することもあります。

感染経路

オーラルセックスを含む性行為によって感染し、粘膜同士の接触や、精液、膣分泌液を介して感染する事が主ですが、オーラルセックスでのどに感染したり、アナルセックスで肛門に感染することもあります。

性風俗でのオーラルセックス(フェラチオ)による、咽頭(のど)から性器への感染例が増えており、クラミジアと同様、咽頭から見つかることが増えてきています。

咽頭への感染は、症状が出ない場合が多く、慢性の扁桃腺炎を引き起こすこともあり、性器感染に比べ、治療に時間がかかると言われています。

また、感染しているお母さんから赤ちゃんに出産の時にうつることもあります。

感染源

原因は淋菌という細菌が性行為によって感染し、感染率が高いことでも知られており、約30%が1回の性交渉で感染すると言われています。

病気の放置

病気の放置は、男性だと副睾丸(精巣上体)、女性だと子宮や卵管がおかされて、妊娠できなくなったりします。

男性では、最初は性器が痛くなり、次に足の付け根に痛みが広がり、精子の経路が詰まると不妊となることに加え関節や心臓に病気が起こることもあります。

女性の場合は、卵管、卵巣、骨盤内に広がり、骨盤内感染症を起こし、卵管が狭くなると不妊の原因となります。

赤ちゃんの場合は、結膜炎を起こし、最悪だと失明することがあります。

検査

淋病の性病検査には、尿検査、膣分泌液検査、喉の粘膜検査があります。

淋病は喉に感染することもありますので、その場合は綿棒で喉の粘膜をこそげとるようにして採取し、PCR法という遺伝子を増幅することによって淋病の原因菌を見つける手法で検査が行われます。

これは自宅で粘膜を採取し、専門機関に送付することもできますし、病院にて検査を実施してもらうことも可能です。

性器に淋病が感染した場合は、一般的に尿検査を行うことになりますが、医師の問診にて判断を加えていきます。

排尿痛と排膿を自己申告してもらうことによって、検査の精度を向上させることができるのです。

尿の採取については、朝一番の尿であれば、尿道内で分泌される物質が多く含まれていますので、淋病の原因菌を見つけやすくなります。

何度かトイレに行ってしまい、昼に病院で尿を採取しても、膿などの物質が押し出されてしまっており、的確な診断を下すことができません。

その場合は、病院から尿採取キットを受け取って自宅にて尿の採取を行うことになります。

専用のカップに尿を溜めスポイトのようなもので尿を採取し、専用袋へ入れて病院へ持っていきます。また郵送専用のキットを購入して尿を採取し、専門機関に送って診断をしてもらうという方法もあります。

検査機関においては、尿に含まれる分泌物質の中に白血球や淋菌が含まれていないかを確認します。

またPCR法であれば、遺伝子を増幅させて僅かな淋菌でさえも検出できる可能性がありますが、淋菌は急激な温度変化に弱いので、丁寧に処理されることになります。

非常に感染力の強い性病だけに注意が必要なのが淋病で、他人に感染させないためにも早めの検査が求められます。

感染部位からの分泌物の検査によって診断し、性器や尿道を綿棒でこすって、そこに淋菌がいるかどうかを検査しますが、男性では尿で検査することができます。

予防と治療

病院で抗生物質を注射するか、医師の処方した薬(抗生物質)を飲めば治ります。

かつては治療が困難と言われていましたが、淋病の治療はペニシリンなどの抗生物質の投与が行われ、正しい治療を行えば完治ができるようになりました。

治療には抗生物質が使われますが、完治させるためには医師の指示に従って継続的に受診することが必要です。

予防には、コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることで勃起したらすぐ装着しましょう。